先週末から天気の悪い日が続きました。家事を済ませながらけだるい午後、ほとんど外出する気も失せていました。
三国町でまち流しが当日開かれることをふと思い出し公式HPを確かめたところ、危うい天気ながら強行するとのこと。当初はパスする予定でしたが、蒸し暑さもひと段落した頃合いでしたので、思い直して行ってみることにしました。
【α7Ⅲ+LA-EA4 + SAL70200G, f3.2, 1/50, ISO3200, 70mm】
現地への到着は流しが始まる30分位までの滑り込み。昨年は富山 越中八尾は「おわら 風の盆」を徹夜で見物に行くために色々調べた分けですが、そのあたりの経験が活かせることを期待して、開始の時を待ちました。
【α7s+LA-EA3 + SAL1635Z, f2.8, 1/30, ISO800, 16mm】
流しの最初の先頭の一団がやってきました。例年は公式の案内で進行していく各チームの順番が事前に知らされているようですが、30年度分については掲載されていないのか、調べてもよく分からず当日三国駅で入手したパンフを参考に鑑賞と撮影を行いました。
【α7Ⅲ+LA-EA4 + SAL70200G, f3.2, 1/25, ISO1600, 200mm】
続いて、4コースより 和華~WAKA~の皆さんの到着。肖像権の問題が出てきますので、極力顔が映らないように配慮しながら撮影を続けます。
【α7Ⅲ+LA-EA4 + SAL70200G, f2.8, 1/13, ISO1600, 70mm】
【α7s+CM-LM-E+Nokton 50mm F1.1 VM,
1/80, ISO1600, 50mm】
おわら風の盆でみる踊り手同様に、笠をかぶった流しの一団も少しだけ見られます。先の肖像権の問題から、今回は笠の踊り手を優先的に撮っていくこととしました。
【α7s+CM-LM-E+Nokton 50mm F1.1 VM, 1/60, ISO3200,
50mm】
【α7Ⅲ+LA-EA4 + SAL70200G, f2.8, 1/20, ISO100, 100mm】
笠と合わせた踊りは非常に風情を引き立てますが、ビジュアルとして上半身の動きも目が届きやすくなります。一団全体としての踊りの練度が如実に反映されるので、中々シビアな面もあるなと感じました。率直に言って、動きが揃ったところを狙って撮影するのは昨年のおわらの撮影のときよりも難度が高い印象を持ちました。
【α7Ⅲ+LA-EA4 + SAL70200G, f2.8, 1/50, ISO3200, 70mm】
【α7Ⅲ+LA-EA4 + SAL70200G, f2.8, 1/50, ISO3200, 120mm】
【α7Ⅲ+LA-EA4 + SAL70200G, f2.8, 1/100, ISO3200, 160(240)mm】
【α7Ⅲ+LA-EA4 + SAL70200G, f3.2, 1/50, ISO3200, 150mm】
【α7Ⅲ+LA-EA4 + SAL70200G, f3.2, 1/50, ISO3200, 135mm】
夜のまちに流れる三国節。元々は宝暦年間 三国神社の建立の際に敷地内の地固めをしながら唄われていたものなんだそうです。長い歴史の元に、帯のまち流し自体は平成22年からと割と最近になって始まったものですが、継続は力なり、ということで来年めでたく10周年を迎えるとのこと。
一方で、三国祭の昼巡行の際には通行止めしているはずの自家用車が山車の最後尾に付いて回るハプニングが見られましたが、今回のまち流しの際も一時的にそういった状況が目に入りました。車輌で通行出来ないことに対して主催側に苦情を入れている様子でしたが、地域の祭事の継続・観光業の隆盛と、住民の日常生活の折り合いを着けるということは、観覧者側の知らないところで相応の苦労がありそうだとも推し量られる一場面でした。
風流なのは歓迎ですが、なかなか末永く続いてくれるといいですね、とは簡単に言いにくい事情がありそうです。
2014年に一度行ったきりの燈篭ながしですが、久しぶりに撮影に行ってきました。
今回で31回目を迎える、福井は夏の終わりの風物詩。お昼過ぎから戦隊ショーやらお笑いライブにバザーなど、あまり宗教色を感じさせないゆるめのイベント「九頭竜フェスティバル」が開かれ、夜の部からメインイベントである「燈籠ながし」が催されます。灯籠流し、でもなく燈篭流しでもなく、「燈籠ながし」。河川で行われるものとしては夜景遺産の認定も受けている、日本随一の「燈籠ながし」なんだそうです。
【α7Ⅲ+LA-EA4 + SAL1635Z, f8, 1, ISO1600, 17mm】
燈籠ながしは、法要の後19:50からと、割と遅い時間帯から始まります。川中には、流れて来る燈籠の停滞を防ぐために救命胴衣を着けたボランティアの皆さまもスタンバイ。
【α7Ⅲ+LA-EA3 + SAL70300GZ, f6.3, 1/30, ISO800, 160mm】
【α7Ⅲ+LA-EA4 + SAL1635Z, f5, 1/100, ISO100, 35mm】
川面ではそれほど風も吹いていない様子でしたが、今回はほとんどが川の向こう岸に沿って流れて行ってしまったため特に序盤は一斉に流れる燈籠の広がりを感じにくかったでしょうか。
【α7Ⅲ+LA-EA3 + SAL70300GZ, f5.6, 1/100, ISO6400, 200mm】
【α7Ⅲ+LA-EA3 + SAL70300GZ, f5.6, 1/25, ISO640, 300mm】
スケジュールを見ると燈籠は大きく3回に分けて流されているようですが、8:40分の花火打ち上げを直前にしてようやく川にひしめく燈籠の大群を目にすることが出来ました。
【α7Ⅲ+LA-EA3 + SAL70300GZ, f6.3, 1/30, ISO800, 280(420)mm】
【α7Ⅲ+LA-EA4 + SAL1635Z, f6.3, 3, ISO200, 30mm】
花火の打ち上げも大分遅い時間帯から始まりますが、ほぼスケジュール通りのタイミングで始まりました。始まってからもしばらくの間は燈籠が流れ続けるので、スムーズに行くようにスタッフの皆さんも引き続き待機されています。花火自体はあまり高く打ち上げられませんが、燈籠と合わせるにはちょうどいい感じでした。
そういえば、例年の花火は「北潟湖畔 観月の夕べ」も迫力があって楽しみにしていますが、今年は国体の開催のために中止になったということでちょっと残念です。
【α7Ⅲ+LA-EA4 + SAL1635Z, f4, 4, ISO100, 30mm】
前回見物に来た時には気づかなかったのですが、燈籠が流れ切ったところでボランティアの方も分別用の竿と一緒に川の流れに任せてプカプカ浮いた状態で下流の方まで移動されてたんですねぇ。
【α7Ⅲ+LA-EA4 + SAL1635Z, f6.3, 3, ISO200, 30mm, 比較明合成】
4年前にここに訪れた時からは少しでも撮影の技法なども身に着けたところで、燈籠と花火を合わせた撮影にもチャレンジしてみました。こっちは長秒で燈籠の軌跡を捉えたバージョン。
【α7Ⅲ+LA-EA4 + SAL1635Z, -, -, ISO-, 30mm, 比較明合成】
ほんでこっちは、燈籠の流れを止めたバージョン。
流れる燈籠をズームアップして、スローシンクロ撮影にもトライしていますが、こっちの結果はさんざんでした…。撮るたびに、色々課題が出てきますね。
最近は蝉の声も減ってきて、秋の虫の方が増えてきた感じがします。この燈籠の流れと共に着実に次の季節が近づいて来るのを感じる、そんな夜でした。
2018 三国祭りの撮影 最終回。祭りの真骨頂でもある夜巡行の様子を綴っておきましょう。
【α7s+LE-EA3+SAL70200G,
f2.8 1/20, ISO400, 135mm】
日中は良く晴れた三国祭り当日ですが、夕刻を過ぎて雲が出てきました。夜巡行の出始めは東向きに進むので、夕空を背負ったイメージで撮りたかったところですが今年はそれが叶わなかったのがちょっと残念。
【α7s+LE-EA3+SAL70200G,
f2.8 1/40, ISO400, 135mm】
【α7s+LE-EA4+SAL1635ZA,
f9 1/13, ISO800, 30(45)mm】
三番山車「井伊直政」
【α7s+LE-EA3+SAL70200G,
f4 1/40, ISO3200, 180mm】
五番山車「牛若丸と烏天狗」
【α7s+LE-EA3+SAL70200G, f8 1/25, ISO8000, 135mm】
この時点で19:20位。同じシチュエーションでも去年より周りが暗くなっているので、いくつかセッティングを変更して撮影してみましたが、やはり難しかった。
【α7s+LE-EA4+SAL1635ZA, f5.6 1/40, ISO3200, 35mm】
「鞍馬烏捕物帳」
【α7s+LE-EA3+SAL70200G,
f2.8 1/40, ISO3200, 180mm】
「悪い子はいねぇがー」
辺りが暗くなって迫力を増した二番山車。路地に出ていた子供たちの中には、大泣きしている子もちらほらと。確かにこれは、ちっちゃい時に見るとトラウマになるかも。
【α7s+LE-EA3+SAL70200G,
f2.8 1/80, ISO3200, 150mm】
去年は望遠レンズSAL70300Gを使用して夜巡行の撮影に臨みましたが、今回はより暗い状況で撮影する必要が出てしまいました。その点で一段明るく出来るSAL70200Gの使い勝手は良好であることを現場で実感出来たと思います。が、揺れる高張り提灯を止めて撮影する必要を考えると長秒では撮ることは出来ないので、手持ちメインだとやっぱり手ぶれ補正が欲しいなぁ…。
ちなみにOlympus OM-D E-M5 MarkⅡもサブととしてこの日は持ち出していますが、撮って出しjpeg画像の仕上がりが上手くコントロール出来なかったこともあって、ほとんど出番はありませんでした。野外でレンズ交換の頻度が高いケースがあることを考えると、フルサイズ機二台持ちの体制にもそろそろ移行したいところ。
【α7s+LE-EA3+SAL70200G, f2.8 1/40, ISO6400, 150mm】
昨年現地で見て思いついた、イルミネーションの玉ボケと合わせた写真も試してみました。
【α7s+LE-EA3+SAL70200G, f2.8 1/125, ISO5000, 100mm】
【α7s+LE-EA4+SAL1635ZA, f2.8 1/25, ISO1600, 28(42)mm】
【α7s+LE-EA4+SAL1635ZA, f2.8 1/15, ISO1600, 35mm】
夜巡行では帰り囃子の「帰らんぞ~、帰らんぞ~」という子供らの歌声に載せて、帰路の途中で山車が前進するだけでなく後退したりもするんですねぇ。まるで、祭りが終わってしまうのを惜しむように綱で引き戻される山車を囲み、周りからも笑い声が絶えませんでした。
【α7s+LE-EA3+SAL70200G, f2.8 1/60, ISO1600, 70mm】
最後は、宮田旅館さんの隣にリニューアルされた新スペース、アーバンデザインセンターから。
2018年 三国祭りを撮り終えて…
昼巡行の遅れを引きずって、夜巡行の進行も例年より少し遅かったと思うのですが、撮影のタイムリミットも近づきつつあったので今回は21:00時頃の撤退となりました。「ここで撮りたい!」と思いながら粘った箇所もありましたが、今回はかなわず。
しかしながら、昨年もパンフレットを見ながらイマイチ分からなかった山車の巡行路についても、先行する山車が後続が進むまで待機しているポイントなども含めて少しずつ理解できるようになってきました。その経験と共に、新たに撮ってみたいシチュエーションなんかも出てきました。
今年は初めての昼巡行見物ということで、山車の迫力だけでなく新緑を抜けていくお神輿と脇を固める男衆や武者・小さな神官たちも三国祭りとその情緒の盛り立て役であることに気付けたのが、大きな収穫だったと思います。
来年も時間が許せば、是非また見に行きたいなぁ。
■ 過去記事
祭流れる http://kmpstyle.blog.fc2.com/blog-date-201705.html
【α7s+LE-EA4+SAL1635ZA,
f2.8 1/400, ISO100, 28mm】
狭い路地を縫うようにして、大神輿がすり抜けていきました。
【α7s+LE-EA3+SAL70200G,
f2.8 1/2500, ISO100, 100mm】
神明社へ到着の大神輿。
【α7s+LE-EA3+SAL70200G,
f2.8 1/2500, ISO100, 200mm】
境内への安置して、稚児さん達もひとまず荷が下りたといった様子。
【α7s+LE-EA3+SAL70200G,
f2.8 1/2500, ISO100, 200(300)mm】
一番山車「毛利元就」。この時間帯は神明社に奉納される神輿との入れ違いで、狭い町の中を忙しなく人が行き交う様子が見られました。
【α7s+LE-EA3+SAL70200G,
f2.8 1/1000, ISO100, 120mm】
【α7s+LE-EA3+SAL70200G, f2.8 1/1600, ISO100, 70mm】
【α7s+M42-E mount adaptor + Super Takumar 50mm F1.4 (8 elements), f1.4, 1/4000, ISO100, 50mm】
傾きつつある西日を背に、大通りを目指して進む舟神輿。このあたり、takumar使用のフレア込みの写真もたくさん撮ることができましたが、担ぎ手のお顔もバッチリ写ってしまっているので残念ながら割愛。
【α7s+LE-EA3+SAL70200G,
f2.8 1/200, ISO100, 200mm】
ようやく追いついてきた二番山車の鬼さん。途中、地元の方も観光客もまだかまだかと話していたこちら大門区の山車が、袖壁の並ぶ街なみをゆっくり進んでいきます。
【α7s+LE-EA3+SAL70200G, f25 1/3, ISO100, 70mm】
大通りに集結しつつある各区の山車。駅前の交差点にて大迫力の引き回しが演じられます。昨年はここも含めて昼巡行を見ることが出来ませんでしたが、今年は初めて引手・観客が一体になって盛り上がる現場の空気を味わうことが出来きました。
主役の山車が次々にやってきては、くるっと回って戻っていく。三国の大通りをステージにした、ファッションショー(三国コレ?)みたいで眺めていて面白かった。大通り側での見物も迫力がありますが、駅の高架から俯瞰で楽しむのも捨てがたいですね。今回は一脚しか用意してこなかったけど、引き回しをバッチリ撮るなら三脚が欲しかったかも。
【α7s+LE-EA3+SAL70200G,
f8 1/50, ISO100, 150mm】
六番山車「源義経と静御前」を、三国
龍翔館を背景に添えて。「しんがり」が大通りに到着して各区の山車が勢ぞろい。例年より進行が遅れ気味のようでしたが、この後続いて本命の夜巡行のスタートとなります。
そちらの様子は、また次回に。