第八話 「雪」
日乃出浜にて透子を襲った、悪意のビジョン。混乱し取り乱す透子を介抱するやなぎは、「後できっちり説明してもらうから。」と駆に釘を刺す。「未来の欠片」と呼ばれていたものとその実態とは。
後半に入りながらも、未だ謎多きままのグラスリップ本編。
八話では関係性の崩れ始めた主人公達それぞれが、未だ平行線を辿りながら新しい関係性を模索し始めつつ、透子の抱える現象が進行的に深刻化していく緊迫感も描かれます。
特定されていないものも多いので舞台の紹介に関しては今回少なめですが、キャラクターの心情を読み解きつつグラスリップ八話 の聖地探訪、進めてみましょう。

三国町からの舞台が少な目ということで、今回は広域図で舞台を図示しています。
新たに特定された地域として「3 清滝周辺」が挙げられますが、改めて後述します。



1 サンセットビーチ: 前話からの続き冒頭より、恐ろしいビジョンに中てられ憔悴した透子を介抱するシーンから。透子を移動させる店について、サンセットビーチでは基本的に出店レベルの小さな浜茶屋、休憩所は存在しない模様。最北端のダイヤモンドヘッズさんでは、上カットに見られるような敷居の低いお座敷も一応確認されはしますが…。この辺りは、話に合わせて店の設定を行っているようです。
2 三国港: お馴染み、真砂郵便局付近の三国港より。


病院を舞台に、やなぎと幸がやり取りを終えて屋上から戻って来たところ、百が見舞いの品「酒まんじゅう」を届けにきたシーン。商品名を出している辺り、露骨なアピールを感じますが(笑)、個人的には6話のマンホールのカット等について「みくに龍翔館デザイン」のものをさりげなく採用してみるとか、もっと自然な三国の雰囲気の出し方があると思うのですが…。
しかしながら、こちら三国の酒まんじゅう、申し分け程度に酒を使ってるのではなく香り高いしっかりした風味なので試す価値ありの一品、巡礼の際の三国土産にも良いかと。
三国駅前から川へ出る大通り(県道119 号)沿いに有名どころの「にしさか」さんの他、道路を挟んで反対側に「小山屋」さん、かもめ通りに出て舞台としても良く登場する三国港付近にこちらも有名どころ「べにか」さんが店を構えています。
買ってそのまま食べるのでなく、レンジ等で少し蒸かして食べないと本来の味わいを十分に楽しめないと思いますので、巡礼先から買って帰って、ご自宅で三国の香りを思い出されるのもいいかもしれませんね。

合宿参加のため、雪哉が訪れた競技場。一部では三国運動公園内の陸上競技場をモデルとして推測する場合もあるようですが、トラックとその内部の様子が一致するものの、ネット上の調査で建物配置、競技場入口等がほとんど一致していないように思えましたので、今のところ実際には現地を訪れていません。

3: 清滝ダム 林道
3話でも登場した汐見岳への登山口ですが、今回のお話から登山案内板が一致する場所が特定されているようです。
8/27現在で現地に足を運んでいませんが、以下のサイトを参考にポイントへの順路をまとめましたので掲載しておきます。
「今日はどこへ行こうかな?」
http://kogekuro.blogspot.jp/2014/05/blog-post_10.html こげ黒さまのBlogより
「水無月亭」
http://syohki.air-nifty.com/blog/2014/08/post-1431.html きづな様のBlogより
とりあえず、あわら市 清滝集落を山に進んで行けば良いようですが、山中イノシシも出るようなので注意のこと。この辺、オフロード乗りには結構有名なところの様ですね。

4 カフェ コトノハ:
今回コトノハさんはちょこっと外観だけ登場。幸の見舞いに行く気になれず登山に向かう祐のシーンより。

5 ワタリグラススタジオ:
日乃出浜での体験に引き続いて、透子が窓のガラス越しに不吉のビジョンにさらされるシーンより。
劇中でも窓に反射した、海の様子が描きこまれていますが、こちらの印象的な場面を三脚+タイマーセットで撮影してみました。こういう角度、実写ドラマでは中々撮影できないアニメならではの面白い視点だと思います。何故にこんな衝撃的なイメージが、透子の内から現出されるのか非常に気になります。
なおスタジオ自体も精魂込めて建築された作品といって然るべきものですので、こちらの巡礼に訪れて外周を見て回るだけであったとしても、ガラス製作のお邪魔にならない範囲で、スタッフにお声かけされるのが良いかと。
各人の想いが交錯・すれ違いを起こし、混迷を極めるグラスリップ ストーリー。

透子にフラれたうえ、恋仇にまで手を出して「カッコ悪く」なってしまった雪哉。吹っ切るように陸上の練習に打ち込む。
やなぎ 「カッコ悪くなってしまったのはあなたのせい…。」
諦めを知らない雪哉のことを、やなぎは本当にカッコ悪くなったと思っているのでしょうか?何かを決心したかのように、彼の軌跡を追い、走るやなぎ。

大胆やなぎは決してブレない。そんな様子を見て、雪哉を見止めた時同様に彼女を追い駆けだした陽菜は一体?

一方、好意を露わに献身的に接してくれる相手を利用してしまった、後悔の幸は?好きだった人の醜悪を知ってしまった、浩の心の整理は?

透子に心のうちを吐露するも、未だ顔の見えない部分も多い駆の抱える背景事情とは?
窓に映す自分自身の姿は良く見えなくて。キラキラしたものに映す透子のイメージは、

一時は煌めきの中の憧れであったものが

あるいは拒絶めいたものに変わっていき…。

真夏に迷い込む、心象の中の雪。
あからさまなヒントが取り上げられた状態で、見る側が放り込まれる倒錯の世界。
これはまるで、エッシャーの騙し絵をみる感覚。
残すところ、5話。どこに落としどころを設けるのか。
ハッキリ言って、視聴していて不安です。■本記事作成にあたって、特に汐見岳登山口の情報について、イチローさんの情報他、きづなさん、こげ黒さんのBlogの内容を参考にさせて頂きました。この場を借りて感謝申し上げます。
■kmp_styleでは、グラスリップ探訪に際して最終的に一冊のブックレットに仕上がるよう、試験的にデザインしています。作品の探訪を重ねるごとに、改訂していく予定です。暫定版は以下から。
【グラスリップ 探訪MAP β版】
より大きな地図で グラスリップ聖地巡礼の足跡β を表示■一部画像を比較研究目的で使用しています。
作品画像を含むすべての著作権は(C)カゼミチ/P.A.WORKS/glasslip projectに帰属致します。
■過去記事
「グラスリップ」の舞台を巡る -EP07 自転車 編-「グラスリップ」の舞台を巡る -EP06 パンチ 編-「グラスリップ」の舞台を巡る -EP05 日乃出橋 編-「グラスリップ」の舞台を巡る -EP04編 坂道 -「グラスリップ」の舞台を巡る -EP03 ポリタンク 編-「グラスリップ」の舞台を巡る -EP02 ベンチ 編-「グラスリップ」の舞台を巡る -EP01 花火 編-「グラスリップ」の舞台を巡る -PV2編-「グラスリップ」の舞台を巡る -PV1 花火 編-
「グラスリップ」の舞台を巡る -キャンドルプロジェクトー
「グラスリップ」の舞台を巡る -コトノハ編ー
「グラスリップ」の舞台を巡る -鑑賞会-
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