夏旅2016、最終回。
東京に始まり、京都に終わる。去年もお盆は京都で過ごしていましたが、よりよい撮影結果と一年間の技術の向上を確認する意味も込めて、各所撮影に臨みました(もちろん、家の法事関係は事前に済ませて)。
■ 東大谷 万灯会
(SONY NEX-6+SEL16F28+VCL-ECF1, ISO200, F7.1, 8sec)
真宗大谷派 東本願寺は大谷祖廟の「東大谷 万灯会」から。2016年は8/14~16で開催。昨年に引き続き、今年は中日の15日に境内をお参りさせてもらった後に夕景を眺め、点火の時を待ちました。お寺の方が一灯一灯ろくそくの火をつけて万灯会が始まります。静かに流れる法話に載せて、京都の夜景と見守る万灯の光の、壮大にして厳かな競演が眼前に広がります。
昨年の成果を参考に、今年はより広がりを感じられる立ち位置を確保し、魚眼で撮影してみました。
(SONY NEX-6+SEL35F18, 52mm (35mm換算), ISO400, F2.5, 1/10sec)
(SONY NEX-6+SEL35F18, 52mm (35mm換算), ISO400, F3.5, 1/50sec)
■ 五山の送り火 鳥居形(SONY NEX-6+SEL35F18, 52mm (35mm換算), ISO400, F2.2, 1/13sec)
翌日8/16、京都も夏の終わりを告げる五山の送り火を観覧に。京都に住んでいる間は嵐山近くで暮らしていたものの、生活の中心は洛中に有るので時間の都合上、鳥居を除いた他の山ばかりを見てきました。一度鳥居も間近で見てみたいと、JRを使って嵯峨嵐山から徒歩で大沢の池へ。
地元のカメラ愛好家に教えてもらって、大沢の池の東のほとりまで移動。こちらに向かってくる燈篭と点火された鳥居型のコラボレーションを撮ろうとセッティングするも…。
天気予報に反して、バケツをひっくり返したような雷雨に空は一転。なんとも、夏の京都らしい。
現場は無事に点火されるのを見守る観衆で埋められ、相当数の方が帰らずに待機されておりました。
(SONY NEX-6+SEL55210, 252mm (35mm換算), ISO800 F9, 2sec, 3枚比較明合成)
実は警報も出ていたらしい降雨の最中、他の山もなんとか点火されたようで、一番最後のバトンタッチ、嵐山でも鳥居に火が回され煙を上げてなんとかお精霊(しょうらい)さんを天に送り届ける道筋を確保しているように見えました。
肝心の燈篭は、西岸から放たれるものの池面中央には回ってこず、終始岸に貼りついた状態に。
残念ながら望遠を使っても今回は豆粒みたいにしか撮影できませんでした。
(SONY NEX-6+SEL55210, 52mm (35mm換算), F2.2, 1/13sec)
鳥居の火は消え、水面はぬばたま、ただ常世を目指す命の灯のように。
小降りながらも雨が降りしきる中、せめてもの土産にと漂う燈篭を撮影。質感に硬さすら感じる生死の海の上を、音もなく向かってくる燈篭のあかりに"ぬめり"のようなものが感じられ、ものすごく印象的でした。
雨の降る中、撮影を手伝ってくれた方に感謝して(十分にお礼できなかったのがちょっと心苦しい)、翌朝は北陸に向かって朝一でエクストリーム出勤。
盆休みの終わり、仕事のはじまり。
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