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平泉寺 雪中参詣

本日は大雪の中の、白山平泉寺へのお参り、ありがとうございます。

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【α7s+CM-LM-E + Nokton 35mm F1.4 VM , --, 1/3200, ISO1600, 35mm, CPL filter】
常夜灯が凍り付いて氷柱が出来ています。ここからスタートです。

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【α7s+CM-LM-E + Nokton 35mm F1.4 VM , --, 1/100, ISO400, 35mm, CPL filter】
境内は徒歩にての参詣になります。ひざ下まで雪が積もっていますが、途中まで足跡が残されているのを見ると先客がおられたようです。なので、なんとかなるでしょう。行ける行ける。

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【α7s+CM-LM-E + Nokton 35mm F1.4 VM , --, 1/100, ISO400, 35mm, CPL filter】
手前に見えるのが「一の鳥居」です。この階段(雪で見えない)は「精進坂」と呼ばれていまして、鳥居より先は魚などの肉の持ち込みを固く禁じられていました。煩悩を捨て、身を清めて鳥居を潜ることとなります。

煩悩、捨てきれませんがとりあえず境内に入ります。

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【α7s+CM-LM-E + Nokton 35mm F1.4 VM , --, 1/400, ISO800, 35mm, CPL filter】
鳥居を潜ると、石畳のなだらかな階段が続きます。両脇は苔が敷かれ(雪で見えない)、新緑の頃は大変美しい景観を表し、京都 西芳寺と並んで”苔寺”と称されることもあります。そちらの様子は、昨年のバックナンバーにてレビューしておりますのでご興味ある方は、お暇なときにご覧ください。
雨降りと新緑の平泉寺 前編
雨降りと新緑の平泉寺 後編

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【α7Ⅲ+LA-EA4 + SAL70200G, f11, 1/800, ISO2000, 70mm】
雪が激しくなって参りました。

国史跡 白山平泉寺は、「平泉寺白山神社」と呼称する神社になりますが、元来は奈良時代に泰澄(たいちょう)によって創設された、白山修験道のお寺になります。優に一世紀以上前から存在する悠久の聖地であります。こんなに雪が降るなら、さぞ修行のし甲斐があるというものでしょう。

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【α7Ⅲ+LA-EA4 + SAL70200G, f11, 1/800, ISO2000, 160mm】
振り返ってみましょう。吹雪で木がエラいことになっています。

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【α7Ⅲ+LA-EA4 + SAL70200G, f11, 1/800, ISO2000, 270mm】

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【α7Ⅲ+LA-EA4 + SAL70200G, f11, 1/800, ISO2000, 70mm】
「二の鳥居」が見えて参りました。神社の鳥居の形にしては変わっています。神仏習合の影響を受けた、屋根のついた鳥居で「権現造り」というそうです。日光東照宮で有名なアレです。鳥居にフュージョンさせてしまった例は、日本広しと言え、ここくらいでは無いかと言われているようです。

鳥居の上の雪、30㎝は越えていますが、過去の豪雪を思えばかわいいものでしょう。進みましょう。

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【α7Ⅲ+LA-EA4 + SAL70200G, f11, 1/320, ISO2000, 70mm】
拝殿が見えて参りました。
実は白山平泉寺、長い歴史の中で2回の全焼で失われています。一回目は室町期の失火(火の不始末)、二回目はやはり室町期(戦国期)の一向一揆によるものです。

一向一揆による全山焼失より前、この拝殿の規模は45~46間(約83m位)と言われており、京都の三十三間堂をはるかに凌ぐ長さだったとされています。

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【α7s+CM-LM-E + Nokton 35mm F1.4 VM , --, 1/125, ISO400, 35mm, CPL filter】
現在の物は江戸時代(といっても安政年間で、ほとんど幕末)に再興されたもの。

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【α7s+CM-LM-E + Nokton 35mm F1.4 VM , --, 1/125, ISO400, 35mm, CPL filter】

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【α7Ⅲ+LA-EA3 + SAL1635Z, f11, 1/200, ISO800, 16mm】
拝殿間近までやってきました。拝殿内も、福井藩主 松平家から奉納された貴重な絵馬が収められているそうです。

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【α7Ⅲ+LA-EA3 + SAL1635Z, f11, 1/200, ISO800, 35(52)mm】
「中宮平泉寺」の文字が掲げられています。「中宮」とは白山の頂きに対する「中宮(中ほどに建てられた社)」を意味するようです。

この後本殿を通って、越前禅定道~三の宮に続きますが、寒いしもう帰りましょう。

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【α7Ⅲ+LA-EA3 + SAL1635Z, f11, 1/500, ISO400, 26(39)mm】
杉並木からの落雪にご注意下さい。頭上に気を配って、予兆を感じ取ったら全力で回避するか傘で防御の姿勢を取ってください。大きな枝が落ちて来る可能性もあるので、そもそも大雪時に参詣すること自体、おススメしません。

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【α7Ⅲ+LA-EA3 + SAL1635Z, f11, 1/500, ISO400, 26(39)mm】
また落雪です。目の前に落ちたら雪煙が襲ってきます。傘を盾にしてやり過ごしましょう。来るんじゃなかった…。

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【α7Ⅲ+LA-EA3 + SAL1635Z, f11, 1/400, ISO400, 16mm】
頭上の雪にビクつきながら、「御手洗(みたらし)の池」に寄っていきましょう。池の前の御神木が目に入ってきました。泰澄大師のお手植えとされる、ありがたい木です。

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【α7Ⅲ+CM-LM-E + Nokton 35mm F1.4 VM , --, 1/5000, ISO100, 35mm, CPL filter】
御神木も雪で凍り付いています。

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【α7Ⅲ+LA-EA3 + SAL1635Z, f11, 1/60, ISO100, 35(52)mm】

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【α7Ⅲ+LA-EA3 + SAL1635Z, f11, 1/60, ISO800, 16mm】
池の反対岸までやってきました。雪の重みで木がたわみ、鳥居が見えません。

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【α7Ⅲ+LA-EA3 + SAL1635Z, f11, 1/640, ISO400, 20mm】
かつては平清水と呼ばれたこの場所は、現在の「平泉寺」の名前の由来となったそうです。歴史好きで平泉(ひらいずみ)と言えばご存知 奥州藤原氏。平安~鎌倉期の豪族ですが、ここを頼って落ち延びて行った源義経・弁慶一行もこの「白山平泉寺」を辿ったとされ、その際、時の長史(寺の長)は彼らを見逃したということです。

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【α7Ⅲ+LA-EA3 + SAL1635Z, f11, 1/250, ISO400, 26(39)mm】

211219 heisenhi 22
【α7Ⅲ+LA-EA3 + SAL1635Z, f11, 1/250, ISO400, 35mm】
と、歴史ロマンに悠長に浸っているほど余裕はありません。また雪崩です。神様にお礼を言って、早々にお暇しましょう。

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【α7Ⅲ+LA-EA3 + SAL1635Z, f11, 1/250, ISO400, 35(52)mm】

という訳で、雪の中の白山平泉寺参り、如何だったでしょうか。駐車場に戻れば、車も程よく雪に埋まってしまっているでしょう。温まりたくても、お茶屋さんもこの大雪で休店です。

完全に、来る日を間違えました。


撮影日 2021/12/19
 
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